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カバーストーリー

ダンスの世界で活躍するアーティスト達のフォト&インタビュー「Garden」をお届けします。

HOMEカバーストーリー > カバーストーリー 松本晋一・穴田英明 03
ところで、日本のタップダンスをめぐる今の環境というのは、変わっていますか。
穴田「大きく変わってきています。たとえばタップ用語はアメリカでも統一されていないんですが、留学して学んできた人たちが増えたので、まだ十分ではないけれど15年前に比べたらはるかに整備されてきています。」
松本「そうだね。」
穴田「以前はPタイルのような足に悪くて膝も痛くなる床のスタジオもあったけど、今はタップ専用のスタジオも増えました。それと、一時期衰退期があって、現在50、60代でスタジオで活躍している人があまりいません。そんなこともあって、僕らの世代は仲がいいんです。昔は門下が違うと、他の門下の違うステップを学べませんでした。狭めるのはよくないと思って、自分がスタジオ開くときにはいろんな先生を呼ぶことにしました。


 

うちは十数人の先生がいてどこにも気兼ねなく教わることができます。いいところを互いに誉め合いながらみんなで伸びていこう、それが僕らの世代のスタンスなんです。」
松本「戦後ぐらいまでの世代の方々は、渡米すること自体がたいへんだった。弟子を育てるというよりは、学びたかったら来なさいというかたちですね。

 

そのあとの中野ブラザーズの両先生方や佐々木隆子先生の世代でちょっとアマチュアに広がったけど、まだ限られたルートしかなかったんじゃないかと思う。で、僕らの時代になってくるとぼちぼちアメリカに行って、僕より下になるといきなりニューヨークで教わってくる。'90年代にはもう師弟関係というのがなくてもよくなってきていた。さらにその世代から学んだ世代は、昔と全然違ってほんとに自由。実際、今、日本のタップのレベル高いんですよ。」
穴田「タップ仲間のみすみゆきこさんがおっしゃっていた事なのですが、昔、アメリカにあった環境っていうのが今、日本にあるんですね。僕もそう実感しました。自由に踊れて、みんなが集まれる場所があれば、ぐっと伸びるんです。」

 
 
お二人は、ナショナル・タップ・デイにも関わっていらっしゃるとか。
穴田「もともと牛丸謙先生という方が始められたんですが亡くなられて、今は、僕らがやらせていただいています。タップの交流を目指した大きなイベントで、プロもアマチュアも集まって、年に一回タップを見せるんです。お客さんが、タップってこんなに楽しいのかと感じてくれればいいかな、と。」

そのお客さまがリピーターになったり、習い始めたりするといいですね。
松本「今、タップの横のつながりってすごくいいんですよ。へんにスタジオの隔たりがない。こういうイベントをやろうというと、ふだんは別のスタジオでそれぞれやっている人たちが、うまくコミュニケーションをとってやっている。」
穴田「できることを少しでもやっていこうと、一般公募で子供たちを集めてダンスを教えてショウをしたり、海外に派遣する組織に協賛金を出したり。今、27団体あるんですけど何をやるにしても、僕は直接会いに行くんです。大切なのは人間同士の関係だから、賛同して一緒に入ってやってくださいね、と。紙切れ1枚で参加を決めるというのとは違うから。だから今年もそうですが、失礼なんですけど技術はあまりという方でも熱意があればいい、と。アドバイザーとして松本さんや何人かお願いしている人たちが、せっかく交流を目指しているのに、そこで切っちゃいけないから、と。お祭りだから当然プロも呼んでいいものを見せるということも考えていますが。」

 
 

松本「ひとつのスタジオでの発表会では、お客さんは限られているけど、20団体以上でフェスティバルやると、ふだん見てもらえないお客さんが来る。そういう意味では、お客さんのなかにはタップをやっている人もいるんで注目されることにもなります。」
穴田「登竜門的な扱いにもなるんです。だから今活躍しているプロタップダンサーのほとんどの人達は、ナショナルタップディから巣立っているように思います。。」

ナショナルタップディ ホームページ
http://www.ntd1991.com/